イベントレポート

やほ歴史探訪&
たま青果市場探検団11月10日(火)

  • ジャンル 体験
日時 11月10日(火)10:00~15:00
行程 JR谷保駅→谷保天満宮→城山公園→古民家→城山さとのいえ→多摩青果市場→JR谷保駅
主催 国立市企業誘致推進本部
指定企業交流会

やほ歴史探訪&たま青果市場探検団~

「指定企業訪問ツアー」
国立市企業誘致推進本部と指定企業交流会(企業誘致指定企業9社で構成)の協働開催イベントとして、「指定企業訪問ツアー」が実施されました。指定企業の事業活動について、訪問・体験を通じて学ぶことを目的としています。ふだんは入れない青果市場探検や、プロの青果の選び方を伝授するとともに、見た目・栄養素・味こだわったヘルシーなお弁当を指定企業に提供していただきます。谷保の観光やお土産もついて、魅力盛りだくさんな内容となっています。

それでは写真とともに当日の様子をご覧ください。

■JR谷保駅をスタート
ここしばらく天候が不順で、この日も降ったりやんだりのお天気でした。10時にJR谷保駅を出発して谷保天満宮に向かいます。国立市観光まちづくり協会の皆さんにご説明をいただきながら、やほ歴史探訪のスタートです。
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JR谷保駅をスタート。
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踏切そばの鉛筆形の道路標示の説明。


谷保天満宮

最初に訪れたのは「谷保天満宮」
鳥居をくぐって本殿が下にある神社は全国でも珍しいそうです。もともとの甲州街道が現在の本殿の横を通っていたという説明を聞きました。神社内に放し飼いをされている「チャボ」は本来「獅子頭の羽」の修復用に飼われたそうですが、使えず現在は放し飼いになったそうです。
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2番目の鳥居から下に下ります。
 
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境内にはチャボが放し飼いに。
 
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本殿が見えました。皆さん参拝されていました。
 
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我が国初の自動車(タクリー号)旧車祭のときにお披露目されるそうです。
宝物殿で谷保天満宮の菊池権禰宜のお話をうかがいました。
「やほ」ではなく「やぼてんまんぐう」であることを間違えないようにとご注意をうけました。国鉄時代に南武線の谷保駅の濁点を取ってから「やほ」と呼ばれるようになったそうですが、正しくは「やぼ」だそうです。

谷保天満宮は東日本で最も古い天満宮と言われているそうで、天満宮というのは菅原道真公を祀っている神社のこと。天満大自在天神として祀られています。菅原道真公は平安時代、京で右大臣にまで出世しましたが、大宰府に流されてしまいました。その時、何人か男のお子さんがいたのですが、連れて行けない、長男は土佐に流され、三男の道武は武蔵の国に流されました。谷保の津戸という豪族が幼かった道武を匿いました。3年後に道真公が亡くなり、悲しみのあまり亡き父のお姿を彫ったのが谷保天満宮の始まりだそうです。谷保天満宮は直系のお宮です。

やぼてんという言葉、「野暮天」とは極めて野暮なこと、1777年にこういった宝物をしまいっ放しではもったいないと、目白不動尊で10月にご開帳をしました。そのことを、狂言師の蜀山人が「神ならば 出雲の国に行くべきに 目白で開帳 やぼのてんじん」こう狂歌をよんだことが「野暮天」の起りとされていますが、それよりもっと前の時代から「野暮天」は使われていたそうです。元々「天」は一番上と言う意味で、やぼてんはもっとも野暮なこと、近松門左衛門(1725年没)も使っていたとか、その言葉と同じことをその名前の付いた神社がやっていることを蜀山人が狂歌にしたというのが本当のところではないかということです。
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設置当初は「yaho」だったものを「h」を「b」に
修正されています。
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JR南武線の谷保駅。
 


■谷保天満宮旧参道
谷保天満宮の本殿奥には東京の名湧水57選の常盤の清水があり、そこから旧甲州街道を経て城山公園へ向かいます。このあたりは畑が多く、梨の栽培でも有名だそうです。
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このあたりが旧甲州街道だったそうです。
 
''近くには用水路があり畑がたくさんあります。農業が盛んなことがわかります。
■城山公園・古民家
歩いている途中でかなり雨がきつくなってきました。城山公園に到着しました。鎌倉時代の城郭のあとだそうで東京都の歴史環境保全地域に指定されています。古民家は江戸時代から使われていた農家を移築したものだそうです。
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このあたりは春、夏と草花がきれいだそうです。
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あまり時間がなく、慌ただしい訪問となりました。

■城山さとのいえ(昼食)
古民家の隣りにある城山さとのいえへ。
「城山さとのいえ」は隣接する農地で農業体験をはじめ、農に関する情報を発信する施設。農業者と市民の交流また地域住民のコミュニティの活性化を図る場所で、スペースの貸し出しも行っているそうです。
ここで昼食に。指定企業グリーンベルの彩り豊かでヘルシーなお弁当に、参加の皆さんは感激の様子でした。
この日の献立
・牛肉と野菜のオイスター炒め(84kcal、0.5g)  ・里芋と野菜の煮物(26kcal、0.3g)
・さわらの幽庵焼き(67kcal、0.5g)       ・海老と若鶏のササミフライ(81kcal、0.1g)
・豚ヒレ肉のソテー(97kcal、0.7g)       ・ひじき煮(51kcal、0.4g)
・カニ風味サラダ(11lcal、0.2g)         ・焼売(22kcal、0.1g)
・出し巻き卵(26kcal、0.2g)          ・デザート(11kcal、0.0g)
・ニンジンジュース(29kcal、0.0g)       ・ご飯(160kcal、0.0g)
★合計カロリーと塩分(665kcal、3.0g)
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お箸の下にあるおしぼりも指定企業藤波タオルサービス
ご提供のものです。
 
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とてもきれいで美味しいお弁当昼食を製造したグリーンベルは施設での給食サービスをされていますが、ケータリングもあるそうです。

■東京多摩青果レクチャー
今度はバスに乗って指定企業東京多摩青果へ移動。会議室に入って美味しいみかんの見分け方のレクチャーを受けました。
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東京多摩青果までバスで移動します。
 
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会議室で美味しいみかんの見分け方のレクチャーを
 
みかんは中に入っているふくろの房数で糖度が決まるそうです。ふくろの数が少ないと糖度も低いそうです。扁平なみかんがいいみかん、てっぺんがとんがっているみかんはすっぱい。すっぱいみかんは体温を入れると酸がとれるそうです。すっぱさは落ちても糖はとれないので甘さが残るとのこと。買ったみかんがすっぱい場合は新聞紙を廊下に敷いて、(廊下がなければ暗い所で空気の動かない所に)一つずつ並べます。箱の中に入れたままにしていると水分がでるので、下の方から悪くなるそうです。すっぱいから美味しくないのではなく、すっぱいものは置いておけば美味しくなる。プロは触っただけで、おいしいかそうでないか判別出来るそうです。箱の中から選んでいただきました。下の写真ですが、見た目ではわかりませんね。

みかんの消費量は減っていて最盛期の360万トンから最近は80万トン~90万トンだそうです。デコポンなどの新しい品種が増えているので、単純に1/4とは言えませんが減っているのはたしか。このままではいけないと10年前に、みかん農家の方々が学者さんに研究してもらったところ、β-クリプトキサンキンというものが含まれ骨にいいと言う事がわかったそうです。学者さんの実験サンプル提出が静岡県の三ケ日産みかんだったので機能性表示は三ケ日産限定ですが、β-クリプトキサンキンは糖度9.5以上なら含まれるという研究結果、市販のみかんは最低でも糖度10はあるので、ほぼ大丈夫と言えるそうです。
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こちらは、おいしくないと選別されたみかん。触ったら
かたい感じがします。酸味が強い?
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おいしいと選別されたみかん。やわらかい感触でした。見た目では判別できませんね。

■東京多摩青果施設内見学
昭和48年、国立市に開場しました。インターチェンジも既にあったそうです。取引が小売店八百屋さんだけでなく、スーパーが増えてきたので、広い荷捌ができる市場が必要になり、平成18年本社機能を三鷹市から国立へ移転したとのこと。民営ですが築地等の中央卸売市場と変わらない業務を行っています。近隣の農家からの出荷も沢山あるそうです。 一般への販売はありませんが、年に1度「青果まつり」が開催され、一般の方で賑わいます。        
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指定企業であるTokyoフレッシュの仲卸業者用の低温
倉庫を見学。最初の部屋は15℃
冷蔵保存に使われてい
ます。
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次の部屋は5℃、かなり寒い、夏でもジャンパーで作業だそうです。葉物野菜が保存されています。
 
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次は荷捌場へ、この日は翌日が休市だったので、
比較的
荷物は少なめでした。
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中2階部分に搬送コンベア設置されていて、自動的に
スピーディーに指定場所に運ばれます。
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このプラスチックパレットの右下部分にバーコードが
あり、それを読み取って運ばれます。
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これが垂直搬送機。この中を通して中2階に運ばれます。
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2階のパッケージセンター。袋詰め作業が行われています。
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袋詰めされたものは、コンテナに詰められて運ばれます。


東京多摩青果の探検も無事終了。参加者の皆さんはアンケートに答えた後、またバスでJR谷保駅へ。東京多摩青果他、指定企業からのお土産もいただいて皆さん満面の笑みで帰路につかれました。

国立市企業誘致推進本部の皆さん、指定企業交流会の皆さん、楽しい見学をさせていただき有り難うございました。