街のインフォメーション

~明治の食文化探訪~
わが家に洋食を広めた『食道楽』の世界2023年10月9日(土)~12月24日(日)

  • エリア その他
  • ジャンル 展覧会
今回の企画展では、明治 30 年代に家庭料理の指南書として空前のベストセラーとなった
『食道楽(しょくどうらく)』の世界をご紹介します。

明治 36 年(1903)1 月、報知新聞に連載がはじまった小説『食道楽』は、文士の兄を持つ
妹が和洋中の様々な料理やお菓子を作り、兄がその料理や食生活のあり方、健康などのう
んちくを展開するというユニークな小説でした。600 種類以上におよぶレシピが登場し、食材や調理道具の詳細な解説もあるなど、折しも家庭料理への関心が高まっていた当時の
人々に驚きを与えます。連載をまとめた単行本は 10 万部を超す空前のベストセラーとなり、嫁入り道具には必須、と言われたほどでした。

小説で取り上げられたレシピには、シチューやグラタン、オムライス、カキフライ、カスタードプリンなど、現代でもおなじみのものも多く紹介されています。『食道楽』は、明治初めに日本に伝来した「西洋料理」が日本人の食文化と融合し、和洋折衷の調理法に
より生まれた「洋食」を、家庭料理として広めていく先導役も果たしました。

『食道楽』は今年、出版から 120 周年を迎えました。それを記念して本展では、一世紀
以上を経てもなお、現在の私たちの生活に参考となる『食道楽』の世界について、食道楽
レシピの再現料理や、当時の調理道具、ガス調理器具も交えながら紹介いたします。

また、『食道楽』が注目された明治末期から大正時代には、家庭料理を学ぶ場のニーズも顕在化します。料理教室が各所で開設され、東京ガス(株)も家庭料理の普及と家庭用ガス器具の紹介のため、大正 2 年(1913)に料理教室を開設しました。

食道楽 春の巻 表紙カバー 

著者 村井弦斎 肖像 

お母様、もう少しお砂糖を入れませうか

東京ガス料理教室は今年、110 周年を迎えることから、本展との連動企画として特別料理
教室を 12 月に開催します。『食道楽』のレシピをもとに現代風にアレンジした、「明治時代憧れたハイカラメニュー」を作りながら、食文化の歴史に触れられる貴重な機会です。
詳しくは、東京ガス料理教室ホームページ(※)をご参照ください。
※ 12 月の教室は 11月 1 日(水)募集開始予定

プデン&シチウ

※感染症対策として、館内の混雑状況により、人数制限を行う場合があります。
また感染拡大の状況により、会期等に変更が生じる場合があります。
詳しくは当館ホームページをご覧ください。
名称 ~明治の食文化探訪~
わが家に洋食を広めた『食道楽』の世界
イベント日程 10月7日(土)~12月24日(日)
10:00~17:00
【休館日】月曜日
イベント会場名称 <GAS MUSEUM がす資料館> 
ガス灯館2階 ギャラリー
所在地 小平市大沼町4-31-25
交通アクセス