立川名産品レシピ

  • エリア 西砂町

立川名産品レシピ
立川市内で生産される名産品の数々。育てる農家さんのインタビューとともに、管理栄養士が考える名産品レシピをご紹介します。

栄養満点、
東京烏骨鶏の卵で お手軽ごちそうメニュー

立川の名産品を使って健康的でおいしい、しかも手軽なメニューをお届けする新コーナーが立川名産品レシピ。
第一回は立川市西砂町の田中農場さんが育てる東京烏骨鶏の卵を使ったフレッシュでコクのあるレシピです

東京烏骨鶏って何?

烏骨鶏は、全身を真っ白な羽毛でおおわれた中国伝来の鶏。
肉と卵に薬効があるといわれ、薬膳料理によく使われています。
産卵率は年間50~80個と低いことが特徴。
東京烏骨鶏は、産卵率の向上を目指して選抜をし、年間190個ほど産むように改良を重ねた品種です。

 

田中農場さんの東京烏骨鶏たち

サイズは小ぶりでも栄養抜群!

写真のように、東京烏骨鶏の卵は、鶏卵Mサイズと比べるととても小ぶり。
でも栄養価は高く、鶏卵に比べて低カロリー。
ビタミンA、ビタミンB群、鉄分、亜鉛が豊富で、疲労回復にも効果的。他にもカルシウム、ビタミンE、レシチン、DHA、EPAなども豊富に含まれており、コレステロールや中性脂肪を下げる働きも認められています。
栄養素が不足しがちな高齢者、育ち盛りの子どもさんにもおすすめの健康食材です。

 

左が東京烏骨鶏卵、右が鶏卵(Mサイズ)

田中農場の田中宏尚さんに聞きました!

田中宏尚さん

立川市で東京烏骨鶏農場を営む田中農場の若き二代目。
自身も卵は大好きで、毎日5個は食べているとか。
おすすめの食べ方はやはり卵かけごはん。
卵を6個使った目玉焼き丼もよく作るそう。

烏骨鶏卵は濃い味わいと栄養の豊富さが魅力

この烏骨鶏農場は私が3歳頃、両親が始めました。
当時は野菜農家でしたが、両親が将来を見据え、子どもが継いでくれた時にも続けていけるものはと考えたそうなんです。
そんなとき烏骨鶏の話を聞き、日本は高齢社会になるから栄養価の高いものの需要が増えるとひらめき、スタートしました。
ですから物心ついた頃からいつも烏骨鶏卵を食べていましたね。
鶏卵と比べてどうかというと、味としてはやはり圧倒的に黄身がトロッとしていてコクのある濃い味わいです。
卵は完全栄養食と言われるように多くの栄養素を含んでいますが、烏骨鶏卵は小さくても栄養価が高いので、少しの量でも効率よく栄養摂取ができる食材ですね。

 

烏骨鶏はストレスに弱い生き物

烏骨鶏はストレスに弱い生き物なので、管理には気をつかっています。
人間が触ることや一日のルーティンを変えたりすることもストレスの原因になり、卵を産まなくなってしまいますので、毎日決まったルーティンで育てるようにしています。
また、鶏舎を清潔に保つこともストレスを防ぎ、病気の予防にもつながるので大切ですね。

 

雛からていねいに育てて卵を出荷

うちの農場では、まず雛を仕入れて6週間、育てます。
雛の期間は、室温管理に注意が必要で、まず40℃に設定し、徐々に下げていきます。この期間は、伝染病にかからないように慎重に管理します。

 
6週間たって中ビナと呼ばれるサイズに成長したら、中ビナの鶏舎に烏骨鶏たちを移動させます。
鳴き声もまだ小さくておとなしい烏骨鶏たちが、一つのケージに3羽ずつ入って規則正しい一日を重ねます。

 
中ビナの鶏舎で10週間たつと成長して卵を産む大ビナの鶏舎に移動します。
烏骨鶏は普通3日に1回卵を産みますが、波があり、若いうちは毎日産んだり、一日おきに産んだりします。
飲み水に栄養剤を加えて産卵数を増やしたり、黄身の色を濃くしたりなど、色々研究しながらエサと水を与えておいしい卵をお届けしています。

 
現在は、中ビナ500羽、大ビナ1800羽という飼育数ですが、将来は倍にしていきたいと考えています。
父親とも相談してそのための土地は確保していますので、経営規模を大きくしていくことが、自分の代での挑戦ですね。

 

編集部より

一代目のお父様から息子さんへ何かありますかと伺うと「まぁ、継いでくれたことがよかったかな」と一言。
改まっては言えないけれど、感謝している…、家業を継いでくれた息子さんへのそんな思いが朴訥な言葉からにじみ出ているようでした。
一代目から二代目、そして次世代へと、それぞれのアイデアで世代を継いで立川の農業を発展させていってくれたら素敵だなと感じました!

 
田中農場は、西武拝島線の西武立川駅下車徒歩9分ほどの場所にあります。
デパートの食品売り場では高価な烏骨鶏の卵ですが、こちらではびっくりするほどお手頃価格。

お買い求めは、立川市の農畜産物や名産品を販売する「ファーマーズセンター みの~れ立川」まで。
または田中農場でもご対応いただけます。

※田中農場は、必ずお問い合わせください。


「ファーマーズセンター みの~れ立川」
【営業時間】10:00~17:00
【所在地】立川市砂川町2-1-5
【お問い合わせ】TEL 042-538-7227

「田中農場」
【お問い合わせ】TEL 090-1665-6723

田中農場さんの烏骨鶏卵お手軽レシピ3点
 
これ一皿で朝食の栄養バランスはOK
半熟卵のせトースト
1人分323kcal

■ 材料(2人分)
烏骨鶏卵…2個
トマト…小1/2個
ほうれん草(茹で)…1株
溶けるチーズ…30g
塩…少々
食パン(5枚切り)2枚


作り方
1、ほうれん草、トマトを一口大に切る。
2、パンをアルミホイルにのせ、1をパンのふちに土手のように広げ、烏骨鶏卵を中央にそっとのせる。チーズを散らす。
3、2をトースターで約5分焼く。パンが焦げるようならふちをホイルで覆う。
卵の黄身をくずしてパンをからめながら食べるとよりおいしいですよ!
 

味見しました!

烏骨鶏の卵はコクがあるのに後味すっきり。黄身のまろやかさとトマトの酸味があわさって爽やかな味わいです。薄味でも卵の甘味で十分楽しめました!


素材のピュアな味わいを楽しむ
アスパラと烏骨鶏卵の温サラダ
1人分104kcal

■ 材料(2人分)
烏骨鶏卵…2個
グリーンアスパラ…6本
塩、こしょう…少々
粉チーズ…小さじ2
オリーブ油…小さじ1

作り方
1、アスパラは、根に近い部分の皮をむいて長さを半分に切る。
2、片手鍋に3cmくらい水を入れて沸かす。アスパラと烏骨鶏卵をゆでる。3分したらアスパラはざるに、烏骨鶏卵は冷水にとり殻をむく。
3、器にアスパラ、ゆで玉子を盛りつけ、aをかける。
半熟卵の黄身をソースにしていただくシンプルなサラダ。素材の味を存分に楽しめます。
 

味見しました!

白身がとっても弾力があって食べ応えも十分です。
トロッとなめらかな黄身をソースにして食べるアスパラは格別でした!


ふわっと香る卵の風味が食欲を誘います
フルーツグラタン
1個あたり163kcal

■ 材料(小さな耐熱容器2個分)
烏骨鶏卵…1個
砂糖…大さじ1
小麦粉…小さじ1
牛乳…1/2カップ
フルーツ缶、バナナ、キウイなど合わせて200g

作り方
1、フルーツは一口大に切る。
2、耐熱ボウルに砂糖、小麦粉を合わせて卵、牛乳の順に加え混ぜる。
3、ラップなどかけずに2を電子レンジ(600w)で1~1分半加熱。とろりとしたら全体を混ぜる。
4、1と3をグラタン皿に入れて、オーブントースターで10~15分焼く。
★アツアツでも冷めてもおいしいフルーツグラタンです。ボリュームはあっても低カロリー。食後のデザートやおやつにおすすめです。
 

味見しました!

卵の甘味とフルーツのほのかな酸味がぴったりのデザートでした。アツアツはもちろんだけれど、これからの季節は冷まして食べたほうがおいしく感じるかも。


■レシピ考案、料理制作・井上由香理
管理栄養士、北海道生まれ。
病院勤務、フードコーディネータ・アシスタントを経て独立。
テレビ番組の料理から資格を活かした健康によい料理の考案まで幅広く活躍。
おいしくて簡単なレシピを提供。