お店情報

『和食どころ 若草茶屋』店主に伺ったお話

  • エリア 曙町
  • ジャンル ランチ 和食
ランチ ディナー 個室 貸し切り可

奥様の実家の家業を、
先代から託された使命をもって。

落ち着いた雰囲気の個室で、
ゆっくりと和食を楽しめる
曙町『若草茶屋』。
その前身は、なんと
婦人服地を扱う洋装店でした。

時は、高度成長期で使い捨ての時代。
奥様の実家が営んでいた洋装店を
立て直すため、飲食へのシフトチェンジを
図った板谷策夫(かずお)さん。

初代オーナー 板谷策夫さん(右) 二代目 板谷剛さん(左)

現在は、二代目 板谷剛(たけし)さんが
社長を務める、老舗『若草茶屋』の
初代オーナーです。

お昼の女子会コース「雅(みやび)」より。前菜盛り合わせ

ふるさとの味を打ち出した、
陶板焼きの店『若草』を開業。

飲食とは無縁の世界にいながら、
食への関心が強かった板谷さんの
経験と先見の目が光りました。
鉄板ではなく、陶器の上で肉や魚、
野菜などを焼いてタレで食べる
陶板焼きに賭けたところ大流行。
たちまち、開店と同時にお客様が
詰めかける人気店に。

若鶏竜田揚げと茄子の辛味ソースのサラダ

木造2階建ての上階はお座敷、
店内に水車を回して、田舎の雰囲気を演出。
「故郷の味が受けたんでしょうね。
その陶板料理は、15年ほど続けました」。

昭和46年創業。
長女1歳、翌年、長男 剛さんが誕生、
幼子を抱えての出発でした。

旬魚さしみ3点盛り

接客のプロはいらない。
ご主人やお子さんに接する気持ちで。

『若草』を立ち上げるまでは
車関連の仕事に就き、業績も
トップクラスだったという板谷さん。

自身にとって、初めての飲食業。
「こうすればお客様が喜ぶということを
経験上、知っていたことが
唯一の救いだった」と話します。

「当時、調理人の他はみんな素人ですよ。
ご主人やお子さんに接するように
してほしいと言って。
色がついていないほうが良かった。
30年ほど勤めてくれた人もいましたね。」

剛さんのおしめを、従業員の方が
換えることもあったそうです。

ジャンボゆば茶碗蒸し

商品力、店舗力、サービス力、
この3つが飲食店繁盛の原則。

「おいしいものを良い雰囲気と
良いサービスをもって、
それも早く、安く提供すること。
そうしたものすべてを店側ではなく、
お客様が評価するわけです」。

ぶりのしゃぶしゃぶ銘々鍋仕立て

ランチメニューひとつとっても、
『若草茶屋』は品揃えが豊富。
人それぞれの嗜好や味覚に
応えられるよう、
お肉や魚を組み合わせたり、
季節感を意識しているとのこと。

「選んで、満足して頂くとなると、
どうしても数が増えます。
だからと言って、その一つひとつを
適当にはしたくない。
手作りの良さっていうのはありますからね」。

フグもしゃぶしゃぶも、お一人ずつ。
気楽な畳の上の椅子席で。

「うちにも鍋のコースがありますが、
時代とともに宴会で鍋を作るっていうのが、
受け入れられないところもあります」。

宴会の需要が高い『若草茶屋』で
一番人気の和食コースは、基本 “マイセルフ”。

「ご自分のペースでゆっくり
召し上がって頂けるよう、
フグもしゃぶしゃぶのお肉も
お一人おひとりにお付けします」。

また、「掘り炬燵は立つのが大変」という
年配のお客様への配慮として、
畳の上の椅子席で食事ができるよう
設えた“和座”も好評です。

季節の炊き込みご飯、みそ碗、お新香

「従わなくていい、
老いては子に任せろ」。

「息子から“オヤジの跡を継ぐ”と
言われた時は、うれしかったですね。
表には出しませんけど」。

同世代の親御さんから、
「後継ぎの息子と上手くやれない…」と
悩みを聞かされることもあるという板谷さん。

「“老いては子に従え”って諺があるけど、
従うのではなく“任せろ!”って」。

さらに、
「失敗して学ぶことは多い。
若いうちの失敗は取り戻せるんですよ」と
奮闘する、若きオーナーたちの背中を押します。

デザート(京風くずきり)

息子が頑張ってると、
親父は遊べなくなる。

二代目の剛さんについて、こんなことを。
「専門学校を卒業し、数々の名店で
修行を重ねて14年。結婚を機に
この店に戻りました。
仕事はものすごく熱心。
フグの季節なんて何日も徹夜してますね」。

フグ、しゃぶしゃぶ、もちろん
他の和食もと、技術面においても
広範囲に渡ります。

実際、95席もの大きなお店を
維持するには、お客様の多様な来店動機に
応えることが重要で、メニュー数も
増やさざるを得ません。

2020年には、50周年を迎える『若草茶屋』。
板谷さんは、剛さんの得意料理に絞って、
専門店化することも考えていると話します。
「女房には、50年まで協力してくれと
言ってるんです。
あっけらかんとしているから、
やってこれたと思いますよ。
そういう意味でも、女将さんの力って
いうのは大きいんじゃないかな」。

最後はお孫さん。
「3代目は双子で、現在中学2年生。
どちらか一人くらいは、調理の道に進むかな?
どうでしょう(笑)」。
個室について

メインフロアはすべて半個室。
椅子席には座布団を、
テーブル席は掘り炬燵式。
ひとテーブル4名~5名様まで、
また完全個室は5名様~40名様
(総客席数95席) 利用できます。
落ち着いた雰囲気の和の個室は
宴会におすすめ。
掛け軸や花瓶、額絵などが、
老舗の味わいをかもし出しています。
立ち座りもラクな畳の上の椅子席で、
ゆっくりと会食やご宴会を。
旬菜和会席料理
3,240円(15:30まで利用可能)
5,400円~9,000円(飲み放題付 全6コース)。
和食会席、鮟鱇鍋、しゃぶしゃぶ、
ふぐ会席コースなど。

ランチタイム、ディナータイム共、
お食事膳は800円~メニューも豊富。
詳しくは、どうぞお店にお尋ねください。
名称 和食どころ 若草茶屋
所在地 立川市曙町2-8-30
わかくさビルB1F
アクセス JR立川駅北口、大通り沿い。
TEL 042-526-0010
営業時間 ランチ  11:30~14:30
ディナー 17:00~23:00(L.O 22:00)
※新型コロナウイルス感染予防対策のため、21:00に閉店となります。
定休日 不定休