お店情報

『蕎麦懐石 無庵 (むあん)』 店主に伺ったお話

  • エリア 曙町
  • ジャンル ランチ 和食 うどん・そば
ランチ ディナー 全席禁煙 個室

昔から、蕎麦屋さんはかっこいいと
思っていたし、好きだった。

そこに住んでいる人しか通らないような
路地裏に佇む『無庵』。
「行燈がここですよ、って。
そのうち看板もなくなっちゃったりして」
店主の竹内洋介さんは、そう言って笑います。
40才を過ぎた平成元年、
自らの住処をデザインして改装、
いわゆる「蕎麦屋」という
概念を打ち破るお店の創業でした。

平日・お昼のみ提供の「蕎麦游膳」より。そば豆腐

季節の点心

「そもそも蕎麦屋って書いてないから、
お客様が来てくれない。
しかも、見えない屋根裏で打ってる。
毎日、余った蕎麦を食べてました」。

店主 竹内洋介さん(右)・美帆さん(左)

リスクを承知で冒険を繰り返す
店主の思いを理解し、
『無庵』を支える長女の美帆さん。
現在お店のある場所で、
生まれ育った方です。

竹内さんは壁や柱を指さしながら、
「古くなった屋根瓦を壁に埋め込んだり。
あの柱には、兄妹二人で背丈を計った
傷がついています。」
厳しい職人から、優しい父の表情が
垣間見える瞬間です。

僕たちの心とお客様の心が、
シンクロ出来ることが大事。

「昔はどこにでもあった家」
でも今となっては、とてもモダンに
映る古民家の設え。

「お客様は数時間過ごして、他の場所へ行ける。
でも僕はずっとここにいて、飽きることが出来ない。
だから自分がうれしくて、たまらないという場所を
作ったんです。」
好きなジャズを聴くための真空管アンプや
ステレオ、薪ストーブも竹内さん自身が
お店で頑張るための大事なアイテム。
冬の薪番はもちろん、夏に薪を割って
貯めておくのも竹内さんの仕事です。
買った方が早い、楽だから、に流されず
自分のやり方を信じて実践する日々。

やきみそ

大雪が降った日に見えた、3人のお客様。
一人二人とわかち合える人が増え、30年。
「何百回とお客様から、
『無庵』の由来を聞かれた」と苦笑いし、
竹内さんは自問するように語ります。

「どうしたら欲を張らずに、
心静かに仕事が出来るか…。
そこで無心、無欲を名前にしてしまおうと。
自分で言ったら、それとの戦いになると思った」。

魚又は合鴨

そして、「いいお客様に囲まれて、
沢山のことを学べることが幸せ。
みんなどんどん親離れしていく。
僕から学ぶことは、
もう何もなくなってしまった (笑)」。

さらに、美帆さんがこう続きます。
「一人でしかいらっしゃらない方、
家のようにくつろがれる方、
またお若い男性も。
お腹いっぱいにならないだろうに…
うれしいですね」。

天ぷら

どのスタッフの方からも、
“この空間が好き”という気持ちが
伝わってきます。

「おいしい」って聞こえない声にも
気持ちを向ける。

現在も、自らお蕎麦を打ち続ける竹内さん。
「料理も、蕎麦も、いつも悩みっぱなし」と
言います。

「ジャズは即興性(インプロビゼーション)。
失敗しても、出してみることが大事。
素材を変えたり、色々違うことをやるから
時に叩かれる。でも、表現していたい。
おいしい時、言葉にしても
本当にマズい時、人は黙って去りますから。
そうしたところにも、気持ちを向けていきたい。」

常に、「鍛えられて教わる」姿勢。
竹内さんと、厨房で真剣に修行する
若い方々の姿が浮かんできます。

蕎麦

「無庵」を200年続けたい。

「蕎麦は、ただの蕎麦。
おいしくするかどうかはその人しだい」
と話す竹内さんには、一つの願いがあります。
それは、『無庵』を200年、続けること。

デザート

毎日、かつお節を削り、昆布を加え
みりん、お醤油、お酒を入れて作る
『無庵』の出汁。
「そば切りは、江戸時代から続く
歴史がありますね」。
とはいえ、200年続けるには
7代かかるとか。

最後に、こんな心強いひと言が。
「30年きたから、あと170年!」

玄そばを丸ごと碾いた碾きぐるみ

だし巻き玉子

蕎麦は、八ヶ岳山麓産の玄蕎麦と
相模湖産の玄蕎麦を使用。
野菜は、狭山湖畔の無庵ファームで
採れる無農薬野菜を使用しています。
[個室について]
5名様以上、8名様までのご予約を
受け付けています
そば游膳の他、多様に取り揃えた
一品料理のご注文でもご予約が可能です。
詳しくは無庵のHPをご覧頂く、
もしくは直接お店にお尋ねください。
名称 蕎麦懐石 無庵
所在地 立川市曙町1-28-5
TEL 042-524-0512
営業時間 11:30~14:00(L.O 14:00)
17:30~20:00(L.O 20:00)
定休日 日曜定休・第1月曜日休
大晦日は営業。
備考欄 HP  無庵