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少年野球少年野球監督 インタビュー2

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昨年に続き、今年も―
「少年野球監督に聞く」第2弾 !

Part.2 上砂ファイターズ総監督 田草川時夫氏(監督歴 4年)
『第33回 G1杯都下少年野球選手権大会』決勝戦。
小作台少年野球クラブ VS上砂ファイターズの一戦は、数々の決勝戦の中でも心に残る、とてもいい試合でした。
チームを優勝、準優勝に導かれた両チーム監督のお二人。
ご自身の少年野球時代もふり返りながら、今の思いなどを語ってくださいました。

真っ黒になれ。

ユニフォームの白いところがなくなるくらい動きなさい。
気を抜いたプレイをするんじゃないよ、
一生懸命にやりなさいという 気持ちですね。
飛び込むことによって何センチか違って、
打球を止められるかもしれない。
飛び込んで取れないんじゃ、私もあきらめる。
お前たちだって、あきらめがつくだろうと。

息子が5年生の時、このチーム(上砂ファイターズ)で野球を始めたんです。
小・中学校は自分もコーチで見てました。
でも高校へ行くと、 試合の時しか見なくなる。
その頃、息子のユニフォームの洗濯は私がしていました。
ユニフォームなんていうのは洗濯機に入れても落ちない。
ゴシゴシやらないと。で、練習試合なんかに行って帰ってきて、見ると汚れてるんですよ、真っ黒に。
「やってんだ。出てんだ、こいつ…」
「ああ、今日はしごかれたな」とか。そういう楽しみはありましたね。

出身地、山梨県甲府で小中高と野球漬けの生活を送る。上京後、大学でも野球部へ。監督の一人息子は「上砂ファイターズ」を経て、高校野球では埼玉予選、準決勝にて敗退。

フルスイングでのいい当たりを教えなきゃいけない。
練習では、出来るだけ自分でやって見せたいと思う。

年野球時代は主将として甲府地区大会を制し、第1回県大会でも優勝。 当時の新聞に「小学生離れした好捕手」とある。

たとえば、打つにしてもバットに当たる。いい当たりをした、それで終わっちゃったら違うと私は思うんです。たぶん片手でやっても、力を抜いてやっても、フルスイングしなくてもいい当たりはする。で、教えなきゃいけないのは、フルスイングしていい当たりすることなんです。お前、今いい当たりしたけど、身体がこう後ろに残って、力があまり伝わってないよな。それじゃボールが伸びないよね。じゃこういう形でバットに力が伝わるように打てれば、5m先、1m高く飛んでいくかもしれない。そういうスイングに自分自身を変えていかなきゃいけない。どんな形でもいい当たりしたからって満足してるんじゃなくて、いい当たりの感覚を覚えなさい。力が出せるスイングを覚えなさい、と。

少年野球は、感激して泣けるいい機会。

子供たちが、ある試合で負けて号泣しているわけですよ。
「この子らこんなに泣くのか、泣くほど悔しいのか」と。
そこから、やっぱり強くなっていきますよ。
私も刺激を与えるけど、子供たちも刺激をくれる。
今年はそれがうまくいっている気がします。

私も怒りもするし、目が潤むこともある。
感激して泣けるいい機会です、少年野球は(笑)
親たちもなんでこんなに喜んでんのよってくらい。
やっぱりお父さんたちも、ここでコーチとかやってる
でしょう。

サッカーの瞬間的なピンチやチャンスと違い、野球は時にピンチ・チャンスの緊張感が長く続く。最終回、満塁。この一打で試合が決する、そんな場面ではまさに緊張の連続だ。投手・野手・打者・ベンチ・家族…みんなドキドキしながら、一球一球を見つめる。この緊張感こそ野球の面白さだと、監督は言う。

結果が出ると、もう家族全員でうれしがっちゃって。
そういう中にいて、子供たち、当然うまくなって
いきますよ。打球の飛距離だって、伸びてきてますしね。
でも小学校の野球は毎週、身近に見てるから。
成長みたいのが、今いちわからないのかもしれない。
実感としてね。

一番は元気でいてくれ。
親ってそうだと思います。

親はね、健康でいてくれっていうのがまずある。
野球のチームに、小さい時から入れるって言うのは。
うまくなってくれは二の次。とにかく元気でいてくれと。
そのうち欲が出て、うまくなってくれ、足が速くなってくれ…(笑)
私も8才くらいから野球を始めて約13年、
たぶんきついこともしてきたから、結果として病気をしないのかなぁと。
子供たちも今、身体に少しずつ貯金をしている時だと思います。
この暑い中に、平気でいますからね。強いですよ。

こういう集まりって、今の子供たちにとっては貴重だと思うんです。
友達関係、上下の関係、親に対する接し方とか、やっぱり磨かれる。
見ている方向が同じだから。礼儀正しいかどうかは別にして裏がないというか、
変な曲がり方をしないなと。
素直だと思います。いいか悪いか結果が出る世界だから。
今のお前が悪かったからこうなったんだ、みたいな話をすると
「それはわかります」みたいなね。

口では結構強く言う方。
伝わるかどうかは、言う側の真剣さだと思う。

自分自身、厳しい中でやってきたから、怒鳴るとか抵抗感をあまりもってないんです。
息子にも、ある程度そういうこともしてきたから。でも、外から見るとちょっと違和感があるんですよ。
それはわからないわけじゃない。でもダメなものはダメと。
わからないものは、少し強く言わなきゃいけないと思います。
冗談も言うけれど、とにかく今やれることを、できるだけ力を出させてあげたい。
だからほとんど休まず、出来るだけ見ています。
勝って結果を出させてあげることが、
子供たち、親たちに対しても、自分の気持ちが一番伝わるのかなと。

このオヤジこんなに怒鳴って、ちょっと落ち着いて、また同じこと言い始めた…って。
こっちもべそかいて怒ってんです(笑)。最初はおっかねぇおっかねぇ、でも
そのうち「お、そうか、そういうことか」とわかってくれれば。
遊びでやってるわけじゃないから、ずっと真剣なんだけど。
でもまぁ、強弱の問題もあるし。子供にうまく伝わるかどうか、探してる段階です。
結論は出ていないですけど…。一生懸命、やろうと思ってはいます。

時間があれば野球のこと考えてる。

出来れば私はね、スクイズとかやらせたくない。打たせたい。
なぜかというと、スクイズしても子供たちはそんなに記憶に残らない、
バントが成功しても。
ましてや失敗すると心に傷が残る。

成功した時の喜びと、失敗した時の心の痛みを比べると、雲泥の差がある。
子供にとって、メリットはないかなと。
スクイズ、出しますよ。でも失敗しても、私は怒らない。
ま、どうなんでしょうね。
上のチームに行けばいくほど、そういう機会はだんだん
増えてくるから。
子供たちによく聞くんです。「どうすんのよ?」って。
「バントするか?打つか?」って。「打ちます」って子が圧倒的に多い。
「じゃ打ってこいよ」と。
それで打ってくるとうれしいですよ。
そこで凡打しても「なんだ」とかいうつもりはないですし。

どの監督さんもそうなんでしょうけど、私もね、時間があれば野球のこと考えてる。
先週はこうだった、ああだったと悔んだりね。
今度はこうしようとか。次の週には対戦相手がきまっていることが多いので。
あそこはこうだよな、うまくやってくれるかな、前の日はこういう練習しよう…とかね。
飽きなくていいですよ(笑)